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Autumn 2004 Vol.4
柳下 剛利
(やぎした たけとし)
プリンシパルコンサルタント
ナレッジマネジメントシステムREALCOM Knowledge-Marketシリーズのプロダクトマーケティングをはじめパートナープログラムを担当。コミュニケーションツール全般の知識が豊富。
ブログはグループウェアの夢を見るか
~ブログの登場で企業情報システムはどう変わるのか~
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事業開発グループ プリンシパル
柳下 剛利
誰でもカンタンに利用でき、個人レベルのWebパブリッシングツールとして、現在多くの人に使われているブログ。最近では企業のホームページ構築やWeb型グループウェアとして使う気運が高まっている。
本稿では、ブログを技術面、文化面から整理し、現在多くの企業で導入しているグループウェアとの違いを整理し、ブログの可能性を検討する。
最近、IT関連情報誌やニュースで触れられていない日はないといえるほど、ブログは一大ブームとなっている。ブログは、Web上で時系列に記録(ログ)を残すという意味のweblog(web+log)が変化した呼び方になったものであり、Web上で一種の日記を公開したり、刻一刻と変化するニュースサイトも広い意味でブログといって過言ではない。また、当初は、パーソナルなWebパブリッシングツールとして使われていたブログが、企業のホームページをはじめ、企業情報システムの一部として使われようとしている。この流れの中は、従来から情報共有の仕組みとしてあった電子メールやグループウェア、企業情報ポータル等にどんな影響を与えていくのか、ブログはこれらのツールを置き換えてしまうのかを、代表的な製品であるシックスアパート社のMovable Typeを例に、整理していきたい。
1.ブログとは何か - Webパブリッシングツールの面から整理する
一般的にWebサイトは、DreamweaverやGoLiveといったWebオーサリングツールを使ってHTMLファイルを一つずつ更新し、FTP等でWebサーバーに公開するというステップで行われる。この方法は、柔軟性が一番高い反面、「リンクの更新が煩雑である」「特定のブラウザで表示が崩れないように、可能な限りテスト確認しなければいけない」という面から、誰もができるという簡単な方法ではない。企業のホームページ等で採用されているJSPやASP等のページ記述言語を使うことで、バックエンドにあるデータベースに保管しているデータをダイナミックにWebパブリッシングすることもできるが、ページ記述言語も含めたWeb技術に成熟する必要があり、これも簡単な方法ではない。
ブログは、個人にとって敷居の高いこれらのWebパブリッシング方法について、これらの方法の長所を取り入れながら、「誰もが簡単に更新できる」「誰もが簡単にカスタマイズできる」「誰もが簡単にシステムを構築できる」ことを実現している。代表的なブログツールであり、HTMLを静的に生成することが特長であるMovable Typeを使ったサイトを例にその技術的なポイントを見てみよう。
誰もが簡単にWebページの更新ができる
Webページは大別すると、次の3つのパートに整理できる。
- コンテンツ:情報そのもの。
- HTML:情報に対する論理的な構成(ロジック)を指定する。見出しに使われるタグはその典型的な例。
- CSS:論理的な構成になった情報に対する、表示箇所やフォントサイズ・色といった表示のデザイン・修飾を指定する。
簡単にWebページを更新するには、コンテンツ(情報)のみを入力し、実際のHTMLを自動生成するのが一番シンプルな方法であり、Movable Typeに代表されるブログツールはこの方法を採用している。
Movable Typeでは、次の3種類のHTMLページがあり、これらのページについてページ間のリンクを含めて自動生成・メンテナンスしている。
- メイン(インデックス)ページ
- アーカイブページ
- 個別エントリーページ
メインページは、そのサイトの最初のページであり、最新のエントリーならびにすでに投稿されているコンテンツのうち、最新の10エントリーのタイトルとその概要が一覧表示されている(図1)。アーカイブページは、すでに登録されているコンテンツを、日別やカテゴリ別といった角度で整理し(アーカイブするという)、その一覧を表示している(図2)。個別エントリーは、その名の通り投稿された個別の投稿内容(エントリーという)を表示している(図3)。
エントリーの入力からこれらのページの作成は、以下のようにとてもシンプルだ(図4)。
- 「エントリー」は、バックエンドのデータベースに保存される。保存の際に、投稿の状態(ステータス)として「下書き」と「公開」のどちらかを選択できる。「下書き」を選択した場合はデータベースに保存されるだけで何もしない。
- 「公開」の状態のエントリーは、保存された際にメインページ、アーカイブページ、個別エントリーページの各ページを自動生成する。自動生成されるページは、既存のページへのリンクも付加されている。








