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Autumn 2004 Vol.4
梶田 直
(かじた なお)
プリンシパルコンサルタント
筑波大学第三学群卒
人材ビジネスの経営企画業務を経て、リアルコムに参画。ナレッジポータルの企画・コンサルティング、導入プロジェクトマネジメント、システム要件定義、運用活動支援など、ポータル導入業務全般に従事。東京三菱銀行、鹿島建設、丸紅株式会社など、業界大手のナレッジポータル導入に携わる。
もう失敗しない!企業情報ポータル導入法
~『人』中心のポータル導入手法と導入プロセスの具体例~
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マーケティング ディベロップメントグループ プリンシパル
梶田 直
近年急速な勢いで導入が進んでいる企業情報ポータル(EIP)だが、期待通りの投資効果を上げていない企業が多い。「失敗」に終わってしまう要因は「運用面の不備」「システム統合ポリシーの欠如」「そもそもの導入目的のズレ」など様々だが、王道と呼べる導入手法や事例が少ないことが最も切実な課題といえるだろう。こうした状況を踏まえ、ナレッジマネジメント分野で40社以上のナレッジポータル/ツール導入実績を持つリアルコムの事例などを使い、効果的なポータル導入方法を紹介する。
1. 企業情報ポータルの導入:4つの誤解
ポータル導入における失敗事例が後を絶たない。その最たる理由は、これまで慣例的に行われてきた企業情報ポータル(Enterprise Information Portal、以下EIP)の導入手法が、一般的な情報システム導入の延長線上にとらえられてきたためではないだろうか。各ソフトウェアベンダーやシステムインテグレーターのポータル導入担当者は、単に「情報システムの統合」といった観点からEIP導入を進め、結果として数多くの失敗事例を作ってしまった。
一例として、大手自動車メーカーA社の失敗事例を紹介しておこう。
よくある失敗例:自動車メーカーA社
「業務系システム」の整備が一通り収束したA社では、次なるシステム投資の対象として「情報系システム」に目が向けられていた。そこで「情報系システム」改革の切り札として、「企業情報ポータル」の構築に取り組むことが決定し、総予算1億円を超えるビックプロジェクトがスタートした。
ITベンダーの提案に従って、ポータルには複数あるシステム間の「シングルサインオン(複数の情報システムに同時にログインできる機能)」や「ポートレット(他システムの情報をポータルに表示する機能)」を実装し、トップページには社長からのメッセージや自社株の株価等を表示した(図1のイメージを参照)。こうして、全社情報ポータルが完成し、満を持してのスタートとなったのである。 ,/p>
ところが、経営陣にポータル導入の効果を報告すべくシステム活用状況を測定したところ、驚くべきことに日次でポータルにアクセスしているユーザー数は、全社員の2%にも満たない状況であった。
このままではとても経営陣に報告できないため、「なぜ利用しないのか」を把握するアンケート調査を実施したが、現場からは「必要な情報がない。唯一便利になったのは、給与明細がWebで見られるようになったことくらい」「単なるリンク集で、ほとんど使い道がない」との回答が寄せられるだけだった。
こうした状況の中では1億円を超える投資を正当化することはどうやっても困難であり、ポータル導入担当者は経営陣への報告内容を考えあぐねてこう思った。
「最新鋭のポータルツールを入れたのに、なぜ効果が出ないのか。結局、ポータルって何だったのだろう?」
いささか極端な例ではあるが、読者の中にはドキッとされた方も多いのではないだろうか。第一節ではこれまでのEIP導入における誤解を「4つの誤解」という形で紹介していくことにする。








