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Summer 2006
村田 聡一郎
(むらた そういちろう)
ディレクター
東京都立大学法学部卒、ライス大学MBA
外資系IT企業勤務、米国本社駐在を経てリアルコムに参画。ナレッジマネジメントコンサルタントとして、国内外の大手企業のナレッジマネジメントプロジェクト・企業変革プロジェクトに参画。主にIT系、グローバル、営業系のナレッジマネジメントに精通。
情報活用の「新・お作法」がワークスタイルを革新する
~ 情報洪水・コンプライアンス時代の オフィスワーカーの働き方とは ~
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ビジネスコンサルティンググループ ディレクター
村田 聡一郎
この10年で急激に進んだオフィスワークのIT化は、一方で「情報洪水」を引き起こしている。解決のカギは、かつてオフィスにあった「仕事のお作法」をIT時代に合わせて再生することにある。この稿では、「読み書きパソコン」の時代に求められるオフィスワークの「新・お作法」について解説する。
1.なぜ今、お作法なのか?
いつのまにやら...
この10年で、オフィスの風景はすっかり変わった。PCが一人一台ずつ支給され、派遣社員から役員まで、全員の机上にモニターが鎮座している。それぞれのPCは完全にネットワーク化され、我々が物理的にはどこにあるのか知らない「サーバー」なるものとデータのやりとりをしている。あらゆる業務連絡がメールで送られ、メールアドレスの記載がない名刺もほとんど見かけなくなった。しかし振り返ってみると、新卒社員の採用活動で「当社はPCは一人一台!」などと謳っていたのは、ほんの7~8年前のことだ。まさに隔世の感がある。
急速に進んだオフィスのIT化は、オフィスワーカーの生産性向上に大きく貢献した。クリックひとつでどんな情報にでもアクセスできるようになったし、キーワード検索で求める情報が一発で手に入ることも多く、とても便利になった実感もあるだろう。しかし、急激なIT化による弊害はないのか。
今、図1のような問題に悩まされている企業が多い。御社では9つのうちいくつあてはまるだろうか。
これらは最後の「会議」を除くと、いずれも10年前には存在しなかった。つまりオフィスワークのIT化に伴って発生してきた「IT化の弊害」である。そして、いずれも「現在まで有効な対策がほとんど取られないままに放置されている問題」という点で共通している。

紙の時代からPCの時代へ
振り返ってみると、「紙の時代」には、どの企業にも年数を経て蓄積された「仕事のお作法」があった。例えば「情報取扱規定」「文書作成の手引」「書類の整理・更新・廃棄ルール」「社内連絡ガイドライン」といったものだ。公式に制定され印刷・配布されたものや、職場内での「暗黙のルール」として通用していたもの...。職場に配属された新人は先輩からこれを真っ先に叩きこまれ、誰もがこの「仕事のお作法」にのっとって仕事をしていた。
しかしこの10年、急激に進んだオフィスワークのIT化で、仕事の進め方は劇的に変わった。紙はWordとExcelに、書架はファイルサーバーに、通達文書はメールになった。ところが「仕事のお作法」がこのPCの時代にまだ対応できていないため、現在のオフィスはいわば「無法地帯」となってしまっているのだ。(図2)

オフィスワークのIT化に伴い、オフィスワーカーにはITリテラシが必須スキルとして求められるようになってきた。いまや「読み書きソロバン」ならぬ「読み書きパソコン」の時代なのである。しかしそれを理解して、社員にパソコン操作の技術を基本からきちんと習得させている企業はまだ多くない。最近のPCはクリックだけでほとんど操作でき、見よう見まねでもなんとかなってしまうので、余計に本人任せの傾向が強いのだ。







