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社内の情報共有における、検索エンジンの有効性は?

検索しても欲しい情報が見つからない・・・、は本当か?

Google等の検索サイトの使い勝手の良さが脚光を浴び、社会生活に欠かせない存在となったキーワード検索。しかし社内の情報共有の世界ではいまだに使いこなされていないのが実状だ。

「検索しても欲しい情報が見つからない」という、セキュリティや肥大化するデータ量と肩を並べる情報系課題が、この検索精度。ユーザーにとっては日々の作業効率を左右する重要課題であり、システム部門の悩みの種にもなっている。検索エンジンの比較・検証に余念がないシステム部門担当者も多いのではないだろうか。

しかし本当に「検索しても欲しい情報が見つからない」のだろうか。本当に検索エンジンを変えれば社内にある欲しい情報が上位に表示されるようになるのだろうか。

多くの企業でユーザーが検索する姿を見てきたが、「検索しても欲しい情報が見つからない」という悩みを抱える企業であっても、実際に検索してもらうと意外にも「欲しい情報が見つかる」社員も多いのである。つまり同じ検索エンジンであっても、欲しい情報が見つかるユーザーと見つからないユーザーが存在しているのだ。


キーワード検索は欲しい情報に到達することをゴールとした仮説検証プロセスである

人は常に仮説を立てて行動している。例えばランチ選び。「この店構えなら美味しいはず」「このボリュームでこの値段は怪しいな」など、精度の高い仮説を立てた人だけが美味しいランチにありついている。

これはキーワード検索においても同様である。精度の高い仮説を立てた人のみが欲しい情報に辿り着いているのだ。

例えば、社内ポータルにある、製品価格表を探している営業マンの頭の中を見てみよう。

1. 検索対象の特定 : 「新商品の価格なら先月の社内通知に出ていたはずだ」
2. 検索対象範囲の特定 : 「社内通知なら全社ポータルに載っているはずだ」
3. キーワードの特定  :  「新商品価格なら商品名と発信部門名で検索できるはずだ」
4. 検索対象範囲/キーワードの見直し  :  「全社ポータルに無いとしたら、ファイルサーバの通知フォルダにあるはずだ」

この各ステップで精度の高い仮説を立てた社員だけが欲しい情報に到達できるのだ。


仮説の精度は「情報に対する整理された知識」が決め手

精度の高い仮説を設定しているユーザーに共通しているのが、情報に対する整理された知識である。その知識をベースに、欲しい情報の所在(検索対象範囲)を特定し、その情報を適切なキーワードで表現しているのだ。言いかえれば、その情報整理のコツさえつかんでいれば、どんな社員であっても欲しい情報は探せるのだ。


拙速な検索エンジン更改に投資効果は望めない

ここまでの話からお分かりのように、単に検索エンジンを変えれば「欲しい情報が見つかる」わけではない。もちろん検索エンジンにも優劣はあり、研究しつくされた検索ロジックは活用すべきである。しかし検索エンジンは魔法の杖ではない。社員が情報検索に必要な考えを有し、それを状況に応じて引き出せるようになって初めて、その検索エンジンも威力を発揮するのである。


今回はユーザーから見たキーワード検索の課題とその原因を取り上げた。実際には情報発信者にも「欲しい情報が見つからない」を作り出す原因はある。例えばSEOを無視したコンテンツ作成、等。また検索手段もリンク集やディレクトリ検索、Know-Who活用等、キーワード検索以外にも様々な手段が社内には存在する。もし本気で社内の情報共有における検索課題に取り組むのであれば、ユーザー/情報発信者双方の立場から、これら多くの手段も含めた包括的な検討が必要であることは言うまでもない。

当社ではこれら検索課題に対し、独自の方法論に基づいたユーザビリティアセスメントを中心としたコンサルティングサービスを提供している。検索課題に取り組む際はぜひ一度、ご相談いただきたい。

また検索エンジン導入のポイントについては、こちらも合わせてご参考いただきたい。
エンタープライズサーチの効果的な活用とは~ 企業内検索エンジン最前線 ~


(ビジネスコンサルティングユニット プリンシパルコンサルタント 中村 洋一郎)

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