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企業力をアップするデータ分析の秘訣 ~分析力強化のススメ~

分析力が企業力アップのカギを握る

多くの業界で競争が激化する中、企業は飛躍する次の一手を模索している。しかし、2008年9月のリーマン・ショック以降、大きな予算を投じることは難しく、多くの企業が足元堅く地道かつ着実に進めているというのが現状であろう。

そんな中、他社との差別化を図り、企業力向上に有効な手段は、一つひとつの業務を効率化し、効果を最大化することである。そして、その業務改革をするために最適な意思決定を下すことである。

おそらく多くの企業で、大小様々な業務改革を実施していることだろう。各施策の意思決定は、担当者やその上司に任されており、直感や経験を重視する人もいれば、綿密なデータ分析を重視する人もいる。この分析結果によって、実施すべき施策は大きく変わるというのに、分析自体は各人のスキルに委ねられているのが現状ではないだろうか。
言いかえると、社員の分析力が有効な施策を打てるかのカギを握っているのである。


分析力とは、結果に基づいて最適な行動まで結びつける力

ここでいう分析力とは、単にデータを収集・加工し、結果を報告するだけのデータ分析とは異なる。分析力とは次の4つのステップのように、データ分析によって得られた事実に基づいて、最適な行動にまで結びつける力のことである。

ステップ1 目的を明確にし、データ分析の指標を設定する
ステップ2 データを収集し、加工する
ステップ3 出てきた事実を基に現状の課題、原因を深く掘り下げて追及する
ステップ4 課題・原因に対して、対策を実施する

ステップ2の事実を導き出すデータ分析は、重要なステップである。そして、ここ数年で企業がデータを収集できる環境は着実に強化されている。各種ITシステムの革新により、基幹業務システム(ERP)、顧客管理システム(CRM)、文書管理システム(CMS)、ウェブサイトに至るまで精度の高いデータを大量に収集できるようになった。そして、ハードウェアの高速化、大容量化により、膨大なデータの管理・運用できるようになり、効果的なデータ分析をすれば、精度の高い事実を導き出せる。


最大の秘訣は「目的の指標に対して、分析を継続する」

ステップ1からステップ4までの一連の流れを実行したならば、PDCAモデルのPlanとDoを実行した状態である。この後は、実施した施策が目的の指標を改善しているかCheckする必要がある。そのために再度分析をし、指標の変化に基づき、施策を継続するのか、変更するのか、はたまた止めるのか、おのずと次のActionが見えてくる。

ここでの最大の秘訣は、「目的の指標に対して、分析を継続する」ことである。分析を一度や二度で止めてしまうのではなく、継続してPDCAを回し、指標をモニタリングすることで、事実に基づいた意思決定を下すことができる。指標が全く変化しない場合は、課題と思っていたことは実は課題ではなく、本当の課題が浮き彫りになることもあるだろう。

このような取り組みを続けることによって、社員の分析力は着実に強化されていく。そして、他の施策においても、事実に基づいた最適な意思決定を下すことができ、企業力の底上げができるのだ。


分析力強化の波は基幹系だけでなく情報系にも波及

我々は情報共有・情報活用という分野において、約10年にわたりビジネスを展開しているが、業務系だけでなく、情報系においてもここ1、2年で企業が分析志向を強めていることを肌で感じている。

一方で、多くの企業がここ数年、情報共有システムやポータル、SNS、検索エンジンなど、企業内の情報共有・活用を促進する様々なITシステムが導入されてきた。しかし、情報共有・活用を促進する目的のはずが、いつ、誰が、どんな情報を見ているかというようなデータ分析をして、実態把握している企業は驚くほど少ない。
例えば、検索エンジンの場合、効果的なデータ分析は、キーワードログを分析することである。どの職種の社員がどんな情報を探しているかが一目瞭然なのだ。この事実が分かれば実施すべき対策は、必ずしも「検索精度の向上」ではないだろう。情報配置の変更や情報の掲載場所の周知など、迅速かつ効果のある対策が実施できるのではないだろうか。

前述のとおり、効果的なデータ分析を行うためには目的に即した指標を設定する必要がある。しかし、情報共有の分野において、「投資対効果(Return On Investment:ROI)の測定が困難なもの」という認識が広くあるのも事実である。
そのため、我々はこれまで多く企業で培ってきたコンサルティングのノウハウを集め、ROIに限らず、様々な側面から情報系システムの指標をまとめた「ナレッジ・スコアカード(KSC)」の枠組みを作成した。そして、ナレッジ・スコアカードの作成支援サービスの開始後、多くの企業から引き合いがあり、すでに取り組みがスタートしている。

ナレッジスコアカード


情報系の分析力強化の潮流はまだ始まったばかりであるが、他社よりも先駆けることで差別化を図る大きな力になる可能性を秘めているのは事実である。情報系システムの指標や分析に興味を持たれた方は、ぜひリアルコムにご相談いただきたい。


(ビジネスコンサルティングユニット シニアコンサルタント 前田 邦彦)

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